動物愛護先進国と日本の現状について

動愛法改正への署名期限が迫ってまいりましたので、この機会に改めて国内の動物愛護法について掘り下げてみたいと思います。また、日本の現状を海外との比較などと合わせ、できるかぎり簡潔にまとめてみましたので、お目通しいただければ幸いです。

【日本】
国内では1973年に「動物の保護及び管理に関する法律」が制定されています。遅いか早いかは個人の感覚によって様々かと思いますが、今からおよそ44年前の立法です。制定の発端となったのは、昭和天皇が当時イギリスを訪問されたことにあるようです。その保護対象は、当初から伴侶動物だけでなく実験動物や畜産動物も含まれていました。

そこから26年の歳月が流れた1999年、神戸連続児童殺傷事件がきっかけとなって改正案が可決され、「動物の愛護及び管理に関する法律」が成立します。さらには2005年、2013年と改正を経て、ネグレクト型虐待・殺傷型虐待・遺棄についてなどの法整備が成され、動物と人間の共生理念を示しながら、啓蒙活動の普及を図る姿勢も明確化されました。なお、2005年の改正時には、同法案は5年ごとに改正を検討することも定められ現在にいたります。※2018年は5年に1度の改正検討の年です。

ここで海外の国々との比較をしてみようと思います。動物愛護先進国とされるヨーロッパ諸国の現状は、日本と比べていったいどのようなものでしょうか。

【イギリス】
動物愛護先進国として挙げられる機会の多いイギリスでは、1822年に既に「家畜の残酷で不適当な使用を禁止する法律」が制定されています。その当時、日本はまだ江戸時代です。そして、1876年には「動物虐待防止法」、1911年には「動物保護法」、1951年には「ペット動物法」が成立し、大変厳しい罰則と共に動物愛護の基盤として当然ながら現在も機能しています。また、王立動物虐待防止協会も設立されており、動物福祉団体としては世界最古・世界最大の非営利団体として有名です。

【ドイツ】
ドイツでは1933年に「ライヒ動物保護法」が立法しています。さらに1990年には、「動物は物ではない」と民法改正が成されました。※日本国では2018年1月現在においても動物は法的に器物とされています。

犬を例に挙げると、大きさや犬種によってケージの大きさが定められており、リードにつなぐ場合の長さに規定があったり、外気温が21度を超える際は、車の中に犬を置き去りにしてはいけないことなども法令化されています。仮にこれらのルールが守られていない場合、即警察による取り締まりの対象となるわけです。ちなみに公共のバスや地下鉄なども、子供料金を払えば同乗できるようです。

また、ティアハイムといわれる保護施設の名称を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。施設に引き取られた動物のおよそ9割が、里親によって新しい家族として迎え入れられており、国規模で殺処分0を実現しているその要因を伺い知ることができます。現在では保護団体が700を超え、およそ500ものシェルター施設があり、90万人近いメンバーが活動しているようです。平成28年度の日本国における犬猫殺処分数は55,998頭、そのうち幼齢個体は31,597頭 (環境省)

【フランス】
フランスでは1850年に「グラモン法」によって、動物虐待を処罰する法律を制定しています。さらに1976年には、「全ての動物は感受性を有する存在であり、所有者は、それぞれの種の生物学的必要性に適合した条件下に置かなければならない」と定められました。

これらの国々では、その他にもマイクロチップの義務化やペットショップの認可制・店頭での生体販売の禁止など様々なルールが敷かれています。お金を出して購入する「商品・モノ」ではなく、ペットシェルターにて新たな家族として迎え入れることが一般化されているのです。

また、海外で機能してるアニマルポリス・アニマルレスキューの存在も注目すべき組織でしょう。24時間の緊急ダイアルも設置され、虐待取り締まり・救護支援・動物取扱施設への監査などの目的から動物警察が日々稼働しています。

国や地域だけでなく文化や宗教、時代背景など、人間と動物の関わり合いについては一概に比較することができない現状も理解できますが、それでいても日本が動物愛護において大きく遅れをとっているという事実はやはり明らかです。

かつての非暴力運動の指導者であり、インド独立の父として知られるマハトマ・ガンディーは、後世にこのような言葉を残しています。

「国の偉大さ、道徳的発展は、その国における動物の扱い方で判る」
"The greatness of a nation and its moral progress can be judged by the way its animals are treated."

改めて日本の現状・現実を知った今、私たちに必要なことはいったい何でしょう。それは、それぞれひとりひとりがこの問題に対し考え、意思を示すことから浮かび上がり、具体化していくのではないかと思います。


前述した動物愛護法改正への署名は下記から実施可能です。
※2018年2月10日締め切り
最後まで読んで下さり、有難うございます。

https://www.takuyakamei.com/